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高校部
 このような市場傾向の中、中学部を中心に運営されている学習塾にとって気になるのが「高校部」ではないでしょうか。中3生が高校入試を終え、卒塾していくのを当然の事と見ている現状で、「高校生になっても継続させたい」「大学受験まで面倒をみてあげたい」と思っても講師の手配や対応が現実的に難しいこの「高校部」ですが、これからの学習塾にとって「鍵」となることは間違いありません。
高校生になると他塾や予備校へ
 しかし現に高校部を運営していても 高3生になると他の予備校などに生徒が変わってしまったり、生徒に他の予備校を薦めざるを得ないということはありませんか。
 現状では対応しきれない部分もあるのだと思いますが、せっかく高2まで通ってくれているのに高3でいなくなってしまうのは非常に残念です。
 高校生ともなれば、学習に対する姿勢もある程度できあがっているため、手間がかからないという利点もあります。もちろん進学指導や大学受験に関しての知識などは必要となりますが、大学合格という大きな目標達成を請け負う責任と共に大きなやりがいを感じられる部門でもあるのです。
ほとんど高校生が大学受験は短期勝負
 中3生が高校受験が終わったとたんに学習塾から離れていってしまうことはよくある状況です。ほとんどの生徒が高校受験という初めて挑んだ苦しい受験競争が終わり、自由な高校生活を夢見て、勉強から解放されようとするのも当然かもしれません。
 しかし、学習塾からすれば、中学部の将来性を考えると、少子化による人口減少の煽りを受けて、この先不安を覚えるのも無理はありません。
 逆に生徒の将来を考えても、3年後には大学受験という高校受験よりもハイレベルな競争が待ちかまえているのです。しかし現実的には高1生から大学受験の意識を持っている生徒は少数です。大学受験を考えると、高1生の段階から少しずつでも準備できれば良いのですが、やはりクラブ活動などに没頭し、大半が3年生からの短期勝負になっているのが現実なのです。
高校進学前に行う大学受験への意識改革と動機付け
 そこで学習塾でできることで言えば、塾生が中学から高校に進学する際に、高校での履修内容や大学受験に関するガイダンスを生徒に加え保護者も同伴で行うことが大切です。
 高校での履修内容が中学部と比べて数倍のボリュームがあることや、大学受験を見据えた高校3年間の過ごし方、評定平均の重要性などのレクチャーを行うのです。
 中学部と違い、高校生にもなると生徒本人の決定権が大きくなりますが、結局は生徒と保護者が話し合って塾を継続するかどうかを決めるため、生徒本人だけへのアプローチではなく家庭内でのご父兄の意識も含めて高めておくことが重要なのです。

 それはただ、高校部への継続率を高めるためだけに行うのではありません。
 こういった努力の差は3年後、つまり合格大学の実績の差にもつながってきます。
 本来学校が行うべきことかもしれませんが、大学へ進学する意味や自分の夢を実現させるための大学選びなど、生徒の意識を将来の夢や目標へと導いてあげることもできるのです。
 特に学習塾は、生徒や親からすれば学校教育に対するアドバイザー的な存在でもあります。
 無防備に高校へ進学させるのではなく、最低限の知識や情報、心構えも教えてあげることも必要ではないでしょうか。高校合格がひとつの区切りではなく、新しいスタートとして受け入れてあげられる、そんな貴塾の高校部には生徒も親も続けて通いたい、通わせたいと考えるのではないかと思うのです。
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